罪か、それとも愛か
闇に溶けていた一条家に、不意に灯りがともる。
二階の琴羽の部屋だ。カーテン越しに人影も確認できる。

やっと帰ってきたようだ。

冬輝はホッと息をついて、カーテンを元に戻して視線を本に移す。

ーー寂しくて辛い思いはしていないか?

新しい環境。疲れもストレスも溜まっているだろう。話し相手の夏姫もいない。気の抜ける時間が欲しいタイミングじゃないか?

冬輝は、スマホを手に取った。


夏姫からのメッセージが届いている。

[めちゃくちゃ、しんどいよー]
[覚えること多すぎるし!]
[先輩めちゃくちゃ怖いし]
[でも、友だちも出来たよ]


毎日のように送られてくる、夏姫から近況報告のメッセージ。


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