罪か、それとも愛か
「……なぁ、琴羽。俺と手を組まないか?」
「手を組む?」
「そ。俺と結婚とかどう?俺、一条の御令嬢を妻にすれば無敵じゃん。一発で五嶋の家のヤツらを見返せる」
出し抜けに提示された『結婚』というワードに、琴羽は不快感を抱く。
琴羽を手に入れることで『一条』の名前も手に入れる。五嶋も琴羽の周囲に湧く安易で低俗な連中と同じなのかと、落胆した。
「それ、私にメリットは?」
「五嶋商事の全てをお前にやる。お前の思うままにして構わない」
あまりに場当たり的な提案に、琴羽は思わずため息が出る。
「あのね……そんなこと、言うほど簡単じゃないわよ。
それに。私、結婚する気はないの。
私は人生のすべてを『一条』の為に生きてる。だから、一条琴羽でなくなることは、自分じゃなくなることなの。
私は一条琴羽として生きていくことしか出来ないの」
そんな琴羽の悲壮な決意を五嶋は不思議そうに聞いていた。
「は?意味わかんねぇ。人生を家の為に?
自分の人生は自分のモンだぞ?」
たぶん、五嶋には分かってもらえない。琴羽の生きかたを。
琴羽の胸にふと、冬輝が浮かぶ。
冬輝なら琴羽のことを全て分かってくれる。
琴羽の選んだ生きかたを支えて応援してくれるのに。
無性に冬輝に会いたくなった、その時だ。
「手を組む?」
「そ。俺と結婚とかどう?俺、一条の御令嬢を妻にすれば無敵じゃん。一発で五嶋の家のヤツらを見返せる」
出し抜けに提示された『結婚』というワードに、琴羽は不快感を抱く。
琴羽を手に入れることで『一条』の名前も手に入れる。五嶋も琴羽の周囲に湧く安易で低俗な連中と同じなのかと、落胆した。
「それ、私にメリットは?」
「五嶋商事の全てをお前にやる。お前の思うままにして構わない」
あまりに場当たり的な提案に、琴羽は思わずため息が出る。
「あのね……そんなこと、言うほど簡単じゃないわよ。
それに。私、結婚する気はないの。
私は人生のすべてを『一条』の為に生きてる。だから、一条琴羽でなくなることは、自分じゃなくなることなの。
私は一条琴羽として生きていくことしか出来ないの」
そんな琴羽の悲壮な決意を五嶋は不思議そうに聞いていた。
「は?意味わかんねぇ。人生を家の為に?
自分の人生は自分のモンだぞ?」
たぶん、五嶋には分かってもらえない。琴羽の生きかたを。
琴羽の胸にふと、冬輝が浮かぶ。
冬輝なら琴羽のことを全て分かってくれる。
琴羽の選んだ生きかたを支えて応援してくれるのに。
無性に冬輝に会いたくなった、その時だ。