罪か、それとも愛か
「俺の幸せは琴羽と共にあること。琴羽が一緒にいてくれないと、俺の人生は意味がない。
俺は、琴羽が選べたもう一つの人生である『医師』になった。
君は『一条琴羽』として、誇りをもって気高く生きろ。でも、『医師』という道も俺を通じて歩いて欲しい。
それはお前が子供のころからあこがれた道だ。マコさんが望んだ道だ。一緒に行こう。そう、花音ちゃんが言ったように俺達は比翼連理なんだ。
それがきっとマコさんの思いをつなぐことになる。そして琴羽の背負う罪を愛に変えてくれる。マコさんへの愛に」

琴羽はそっと冬輝の背中に腕を回し、その胸にコトンと額を当てた。

冬輝からはいつものように消毒液のにおいがした。それは琴羽が一番安心できるにおいだ。心が落ち着いていく。
それと同時にずっと抑え込んでいた冬輝を求める想いが、溢れ出してしまった。

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