意識して、すきにして、


「かやもさ、わたしのこと。……結構すきだよね」


自惚れることができるだけの、余裕がうまれたから。


「──…………自惚れてんなよな」


冷たく言い放つくせに。


顔を覗き込んでも、表情は見えない。


単なる頬杖、とは言い難いほどに移動した、くちもとを覆う大きいてのひらとか。


きつく閉じた目とか。


ずるいね、かやは。


「さっき、かやの髪色と髪質をよく知ったから。また今度、かやっぽいのを、かやをイメージして、つくってくるよ」


結び終えて、声をかける。


「ん」


まあ、そんなに大きく喜んだりはしないか。


あくまで落ち着いている、という返答に、彼から背を向けて席に着こうとした瞬間。


「…………待ってる」


そっぽ向いて、答えないで。


こっち見て、言ってって。

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