この、空の下。君に最初で最後の恋をした。
1章

日常


「ゆ………さん、…ゆず…はさん、ゆずりはさん。杠葉 楓(かえで)さん!!!起きて下さい!!」

…………………………

「?!おはようございます。」

何時と、同じ朝。

かれこれ、半年以上は見ている。

白いとにかく白い。

天井も、ベットも布団も部屋も。

何もかもが、本当に白い。

何か、私では叶えられる事の出来ない夢を見ていた気がする。

でも、白すぎて、何時も現実に引き戻されてしまう。

現実に引き戻された後に、その夢がどんなのだったのかは何時も忘れてしまう。

本当に何もかも白い。そう、此処は、病院…


…こうして、何時もと同じ1日が開幕した。
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