やり直せる?

···家をでる


離婚を決めてから
洋介や姉に慰められながら
ワクモが私を癒してくれていた。

本当にワクモの商品は好きだなぁ~

今日も帰って
夫と話さなければ·····

だが···やはり····平行線·····だ····った····

一週間過ぎてくると
私の顔を見て
舌打ちをする夫·····
この人には、誠意はないと思えた。

十日目には、私は自分の着替えを持ち
ホテルに入った。

自分の印鑑や通帳
保険証券、衣類
必要なものだけで
後は、要らない。

鏡台の上に、結婚指輪を置く。

薬指には、指輪の後がある
まさか、自分が指輪を外す日がくるなんて
あの日·····思ってもいなかった。

姉と洋介には、家を出た事は伝え
義兄の拓斗さんには
正式に近野さんにお願いしたいと
伝えた。

姉と洋介は、
「慰謝料とりなよ!!」
と、言ってくれたが
私は、離婚してくれたら
何にも要らない。

綾華には、話して
親権をどうするか
決めて欲しいと伝えた。

私は、山本から東野に戻るから
それも綾華自身に任せる。

あの人は、
今日、帰って私が居なくて
どう思うだろうか?
気づかないだろうな、きっと。
笑える。

ワクモの仕事が終り
姉と義兄のカフェで
簡単に食事をして
ホテルに帰る。

明日は、近野さんの事務所へ。
予約は義兄がとってくれた。

洋介にも話して半日お休みを貰った
姉が一緒に行ってくれる。

姉の佳英は、本当に私に甘い
大好きな姉だ。

翌日、近野先生と会い
経緯を説明して
家をでた事も話した。

後は、先生が動くから
離婚届にサインして
証人を姉の佳英が書いてくれて
先生へとお渡しした。

その夜に綾華にも話した。

綾華の大学の費用の支払いは
終わっているから
アパート代は、父親から貰うようにして
「後は、バイトしているから大丈夫だよ。」
と、言ってくれた。
「ごめん。
あなたが卒業するまで
頑張れば良かったのに。」
と、言うと
「寂しくないと言ったら
嘘になるけど
ママの人生じゃない。
私の為に我慢することないよ。
ママには、いっぱい愛情もらってるし
今からも私のママに変わりないでしょ。」
と、言われて
「当たり前じゃん。
私の子供は、綾華以外いないし
私がお腹を痛めて生んだ子なんだから。」
と、言って二人で泣き笑いをした。

本当に、優しい子だ。
< 10 / 41 >

この作品をシェア

pagetop