やり直せる?
8▶▶共に

···姉夫婦と洋介に報告


貴史さんは、家についてから
LINEをくれた。
《明日は、お姉さんに挨拶に行くよ。
時間がわかったら連絡するね。
おやすみ。》と。

私も
《連絡待っています。
    おやすみなさい。》
と、返した。

些細な事なのに
胸がドキドキして ワクワクして
学生時代みたいと
一人で笑ってしまった。

今日は、佳英ちゃんにも
洋介にも知らせない。

明日、びっくりするかな
と、思いながら眠りについた。

久々のキスに胸が
弾んでいた。

翌日は、ワクモにいても
落ち着かずに
洋介から嫌みを言われたり
バカにされたり。

昼に貴史さんから
《19時には行ける。》
と、LINEが来ていたから
《一緒に行きますか?
   先に行ってますか?》
訊ねると
《一緒に行きたい。》
と、返事が来たから
待ち合わせをした。

早く、終わらないかな····なんて
ワクモに勤めて初めての気持ちだった。

洋介には、
「用事があるから
   先に姉達の店に行って。」
と、言うと
洋介は、
「わかった。気をつけて来いよ。」
と、言ってわかれた。

貴史さんから言われた場所で
待っていると
走ってくる貴史さんが見えた。

走らなくても良いのに
と、心配してみていると
私を見つけて、すごく嬉しそうな
顔をした。

うふっ、私も嬉しい
と、思っていると
そのまま抱き締められて
「··たかっ、貴史さん、外?!外。」
「だって、紗英があんな顔するから。」
と、言われて
どんな顔?と思っていると
「さぁ、行くよ。」
と、手を引かれた。

姉達の店に着くと
「貴史、久しぶりだな。」
と、拓斗さん。
「ああ、そうだな。」
と、貴史さんは、言いながら
私を横に出すと
姉と洋介がびっくりした顔をして
拓斗さんの顔は、厳しい顔になった。

「拓斗。
紗英と付き合う事になった。
佳英ちゃん。
昨日、偶然、紗英とあって
誤解もあったけど
お互いに想っている事がわかったんだ。

過去も踏まえて
俺は、冷やかしとかじゃなくて
紗英と共に生きて行きたいと
思っている。
その事は、紗英にも話して
了承を貰った。

だから、紗英の大切な佳英ちゃんと
拓斗と洋介さんかな?
に報告したくて今日は、一緒にきた。」
と、貴史さんは話してくれた。

「佳英···お姉ちゃん
私、貴史さんと生きて行きたい。
拓斗さんも喜んでくれる?」
と、言うと
「貴史。本気なんだな?
紗英を幸せにしてくれるんだな?
前の旦那みたいな事は
絶対しないんだな?!」
と、拓斗さん
「ああ、誓う。
俺が一番好きなのは、
紗英の笑顔だから。
その笑顔を守ってみせる。」
と、言ってくれた。
「ぜってぇ、泣かせるな。
ぜってぇだ。
それから、ワクモの仕事も
続けさせて欲しい。」
と、洋介。
「それは、洋介の願望でしょ。」
と、姉の佳英が言うと
洋介は、
「良いんだよ。」
と、騒いでいたが
「紗英。
幸せになるんだよ。
貴史さんが何かしたら
拓斗と洋介とで懲らしめてやるから。」
と、私を抱き締める佳英ちゃん。

「佳英···お姉ちゃん、ありがとう。
貴史さんと、二人で幸せの道を
模索しながら、笑いあって
生きて行きたいと思っている。」
と、言うと
佳英は、うんうんと頷いてくれた。

それから、五人で食事をしながら話をした。

洋介は、
「俺も結婚するかな。」
と、言うから
私と佳英とで
「「ええーっ、洋介が?」」
と、言うと
「本当、お前らひでぇな。」
と、洋介が言って笑った。
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