やり直せる?

貴史がお母様を迎えに行き
私は、朝からワクモに仕事に入る。
綾華も手伝いに。
洋介は、綾華がきて大喜び

お母様と貴史が店に入ってきて
私を見て微笑んでくれる
「いらっしゃいませ。」
と、綾華と二人で頭を下げると
貴史が綾華を紹介をした

洋介は、接客中だったので
後で、と目配せをした。

お母様は、可愛い···とか
素敵ね····とかを
連発しながら店の中を見て回っていた。

綾華が少し商品の案内をして
「綾華ちゃん、孫に何か贈りたいわ
欲しいものある?」
と、言われて
涙ぐみながら嬉しそうな顔して
私と貴史を見る
貴史が頷くと
「おばあちゃま。
ありがとうございます。
おばあちゃまとお揃いの物が欲しい。」
と、言って
二人でいろんなものを見てから
手袋を色違いで買うことに
「おじいちゃまにも。」
と、綾華が言うと
「泣いて、喜びますよ。」
と、貴史を見てお母様は、笑っていた。

本当は、お父様も一緒に
行きたがっていたけど
お母様が「女同士よ」
と、言うから諦めたとか·····

買い物が終わると
洋介も一度店を閉めて
姉達のカフェに一緒に行く

カフェに入ると
姉が直ぐにお母様に挨拶をした。
拓斗さんは、お会いした事があるらしい。

カフェも一度閉めて
お母様、姉夫婦
綾華、洋介、私と貴史。

もう一度、お母様と挨拶をする、
姉や洋介、綾華に。
お母様は、嬉しそうにされていた。

今日もお母様の肩には
ショールが。
洋介も気づいて喜んでいた。

姉が
「妹を宜しくお願い致します。」
と、言うと一緒に拓斗さんも
頭を下げた。
「紗英ちゃんは、みんなに
守られているのね。
貴史、紗英ちゃんを泣かせたら
みんなと私とあの人も
敵に回すからね。
気をつけなさい。」
と、言うと
「俺が紗英を泣かせる事は無いけど
俺の味方はいないの?」
と、貴史が言うから
みんなで笑ってしまった。

沢山話して
沢山食べて
沢山笑って

お母様は、帰って行った。

貴史は、車でお母様を送り
綾華は、駅まで私が送り
カフェもワクモも
また、営業を開始した。

姉達にも洋介にも
お礼を言うと
「「優しそうなお姑めさんで良かった。」」
と、言ってくれた。

綾華も、「すごく安心した。」
と、言ってくれた。

次は、入籍の時に
お父様も一緒に
写真を撮るから
皆で会うことに。

元夫の
要さんのご両親も健在だが
遠くに住んでいて
綾華が小さいときは
何度か帰ったが
音信不通だった
お姉さん夫婦が一緒に暮らしていて
お孫さんもいるから
要さんは、安心していたみたいだった。

綾華にとっても
初めての経験をしただろう
手袋を大事そうにしていた。

年末は彼とスキーに行くと
言っていたが·····
できたら、
「おばあちゃま、おじいちゃまに
会いに1日でも帰るね。」
と、言っていた。

もうすぐ12月
ワクモもクリスマスや年末の飾りが
増えてきた。

貴史さんも銀行が
忙しくなるようだ。
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