HEAVEN's Door
「そろそろ、時間じゃない?」

巧くんの言葉にあたしはハッとして腕時計を見つめる。

「ああ!」

早く教室に戻らないと…

あたしは立ち上がった。

「行かないの?」

巧くんはやる気ないみたいで

「気が向いたら行く…」

と言って目を閉じた。



「ねえ、また会えるかな?」

振り返りながら言うと

「…同じ学校だから会えるんじゃない?」



あたしはそのまま、教室へと走り始めた。
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