パトリツィア・ホテル
「ホテルが決まれば、あとは旅行のオプションよね!」

「そうだな。青の洞窟ツアーに水族館、それにアメリカ村も行きたいよな」


さっきまでしょんぼりしていた彼は、もう立ち直ってはしゃいでいた。

彼のこんな所を見ると、ビッグ会社……パトリツィアの御曹司であることに違いはないけれど。
彼も私達、普通の高校生と変わらないんだって分かってホッとする。

それに私達は本当に仲良しで、これまで大きな喧嘩もしたことなくて。

できれば、ずっと……そう。
このまま、結婚して子供もつくって。

ずっと、仲良しのままでいられたらなぁ、なんて思うんだ。

だからこそ、ダブルベッドの部屋もオッケーしちゃったわけなんだけど……
って、そんなことを考えていたら、私の顔はまたカァッと熱くなった。



「あれ? 咲ちゃん、どうした? 顔、真っ赤だけど」

「い……いや、何でもないわよ」

「もしかして、熱……?」

そう言った彼は顔を近付けてきて……私とおでこをごっつんこした。

(ひゃあ〜〜!)

私の心の中は、悲鳴でごっちゃごちゃになった。

だって、おでこをごっつんこするなんて、初めての経験で。
キスはしたことあるんだけど……それとはまた違う角度で彼の可愛い顔を至近距離で見ることができて。

私の胸は、鼓動で高まるときめきで溢れそうだった。
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