パトリツィア・ホテル
*
〜三日前からの出来事〜
それは……応接室で神澤さんと対面する三日前のこと。
私と朱里は、パトリツィアの過去について洗いざらい調べていた。
過去を調べて、何が知りたかったのかと言うと……
パトリツィアの社長と途中まで人生を共にした女性のことだ。
そう……勇人が以前口にしていた、彼を捨てたという『お母さん』。
彼女は一体、どういう人なのか。
社長の過去を調べると、それが少しずつ、浮かび上がってきた。
「えっ……勇人のお母さんも、庶民だった?」
図書館で見つけた新聞記事に、私は目を見張った。
それに掲載されていた写真の中で微笑んでいたのは、今よりも相当に若い……だがしかし、今と同じくダンディな雰囲気を醸し出している社長。
そして、その隣に写っていたのは……
「可愛い……」
つい、私の口から漏れた。
にっこりと白い歯を見せる彼女は、『社長夫人』という肩書きから想像するようなゴージャスな美女ではなかった。
流れるような黒い髪をした、口元に覗かせる笑窪が実に可愛らしい……純粋で汚れを知らない美少女。
そんな彼女が社長の隣で、満面の笑みを浮かべて左手の薬指に光る指輪を見せていたのだ。
〜三日前からの出来事〜
それは……応接室で神澤さんと対面する三日前のこと。
私と朱里は、パトリツィアの過去について洗いざらい調べていた。
過去を調べて、何が知りたかったのかと言うと……
パトリツィアの社長と途中まで人生を共にした女性のことだ。
そう……勇人が以前口にしていた、彼を捨てたという『お母さん』。
彼女は一体、どういう人なのか。
社長の過去を調べると、それが少しずつ、浮かび上がってきた。
「えっ……勇人のお母さんも、庶民だった?」
図書館で見つけた新聞記事に、私は目を見張った。
それに掲載されていた写真の中で微笑んでいたのは、今よりも相当に若い……だがしかし、今と同じくダンディな雰囲気を醸し出している社長。
そして、その隣に写っていたのは……
「可愛い……」
つい、私の口から漏れた。
にっこりと白い歯を見せる彼女は、『社長夫人』という肩書きから想像するようなゴージャスな美女ではなかった。
流れるような黒い髪をした、口元に覗かせる笑窪が実に可愛らしい……純粋で汚れを知らない美少女。
そんな彼女が社長の隣で、満面の笑みを浮かべて左手の薬指に光る指輪を見せていたのだ。