カタブツ御曹司と懐妊疑惑の初夜~一夜を共にしたら、猛愛本能が目覚めました~
さっき隼世さんに押し倒されたとき、私は期待をした。その一瞬は妊娠がどうのという話は頭から消えていた。私を好きでいてくれたらそれでいい、ここで求めてもらえたらどんな引っ掛かりも飲み込める、そう思ったのに。
『抱けない』
その言葉が刃のように、私の胸を突き刺した。
今もジクジクと心の傷が痛む。
バカみたい。キスをされて夢見心地になった上、タオルをずらして体まで開いちゃって。彼は私に、ひとつも欲情していなかったのに。
私はなんて惨めな女だろう。これ以上、拒まれた恥ずかしい体を露わにしていたくなくて、着替えとして持っていたラフなパーカーとジーンズを引っ張り出し、着替えた。
パジャマにはならなかった。なぜならこのまま自分の自宅に戻るつもりだからだ。
今夜はここにはいられない。勘違いをしていた不憫な私を置いておくのは、彼だって本音では嫌だろう。
これ以上話をしたところで、今みたいに私を好きだという心にもない嘘を吐かれるだけ。その度に私の胸がえぐられ、切なさが増すだけ。
同居も恋も、これですべて終わりにしなきゃ。