カタブツ御曹司と懐妊疑惑の初夜~一夜を共にしたら、猛愛本能が目覚めました~
かといって会社をズル休みをするのは絶対に嫌だから、この状況で一時的にでも斗真さんのところで秘書をするという選択肢は、避難場所として最適だったのだ。
『なら、さっそく月曜から僕の秘書やれる? 新業務への係替えという名目で即日処理をしておくから。内容は、終日埼玉で僕の手伝い。もう本社に顔を出すことは許さないし、兄貴にも会わせないよ』
「……わかってます」
『オーケー。そうだ、約束の、次はどんな御曹司に会いたいか考えといて。ちなみに僕はダメだから。きみのような計算高い女はタイプじゃない』
どうでもよくて、私は冷えきった声で「はい」と返事をした。向こうがおもしろくなさそうに『やけに暗いな』とボヤいたのを最後に、通話を終える。
電話一本で変わった月曜日からの日常に、まだどうしようもなく彼を想っている心が悲鳴をあげている。
でも、これでいい。さようなら、隼世さん。