カタブツ御曹司と懐妊疑惑の初夜~一夜を共にしたら、猛愛本能が目覚めました~
ドキッとする視線にやられ、私は力が抜けるかのようにポスンとソファに腰を下ろす。すると、彼も少し間を開けて隣に座った。
ソファに隣り合って座っている。なんだろう、これ。
二の腕に触れている、課長のスーツ越しの筋肉質な固い体の感触に、思考を奪われていく。
こんなに彼に近付いたのは、あの夜以来だ。
あのときは課長が酔っていたから仕方がなかったとしても、今日はお互いに意識ははっきりしているのに、接近しているのだ。
まるで頭が溶けていくように言葉が浮かばなくなり、なんの説教をしようとしていたのか思い出せない。
「……か、課長」
呼んでみても話題を切り出せそうにない。
そもそも、どうしてこうなったんだっけ。課長はなぜ私と会って話したかったの?
結果はもう電話で伝えたというのに。