政略夫婦の授かり初夜~冷徹御曹司は妻を過保護に愛で倒す~
「俺は人間社会において、集団の中には嫌われ者が必ず必要だと思っている。不思議と誰かひとりが嫌われ者になることで、団結力が増す。恐れる存在がいれば、規律が乱れることもないだろ? 俺はそういう立場であるべきなんだ」

 傍から見たら親の七光りで、脳もないのに専務職に就いたと思われるだろう。それでいいんだ。

「俺に負けないように仕事の精を出し、知恵を出し合ってチームワークが高まればいい。損な役回りで結構」

 社員の士気が高まり、業績が伸びて会社を大きく成長させる力になってくれたらいいんだ。

「それに社員や重役たちにどう思われようと、竹山だけは俺のことをすべて理解してくれているんだろ?」

 片眉を上げて聞けば、竹山は目を瞬かせた後、珍しく表情を緩めた。

「もちろんですよ。社内では専務の一番の理解者だと自負しております。今後もなにがあっても、私は専務の味方です。それだけはお忘れないようお願いいたします」

「ありがとう。これからもよろしく頼むよ」

「かしこまりました」
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