政略夫婦の授かり初夜~冷徹御曹司は妻を過保護に愛で倒す~
「失礼しました。きっと奥様ならお喜びになると思いますよ」

 笑いをこらえながら言われては、本心ではないのでは?と疑う。

「それにしてもさすが専務ですね。二週間でもきついスケジュールを、二日も前倒しするとは。そこまでして奥様にお会いしたかったのですか?」

「当然だろう。……早く会いたくてたまらないよ」

 本音を漏らせば竹山は「ごちそうさまです」と言って、こんなときまで仕事に取りかかった。

 上空一万メートルに達し、飛行機は安定した飛行を続ける。

 家に帰って未来に会ったら、どうやって切り出したらいいだろうか。まずはプレゼントを渡すか? それから好きと伝える?

 頭の中で未来と会ってからのことをシミュレーションしていると、疲れが溜まっていたのか、いつの間にか眠ってしまっていた。


 約十三時間のフライトを終え、成田空港に着いたのは十八時過ぎ。

 空港で竹山と別れ、タクシーで帰路に就く。

「ありがとうございました」
< 130 / 235 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop