副社長が私を抱く理由~愛と殺意の先に~

「気持ちは決まった? 」

 考えている涼花の顔を、覗き込んできた宇宙。

「…分かりました…。仰る通りに致します…」

 不本意ながらそう返事をした涼花。

「よし、いい子だね」

 ヨシヨシと、まるでペットの頭を撫でるかのように宇宙は涼花の頭を撫でた。


「さっ、そろそろ下に警察が来ているよ。ちゃんと話しに行こうか」


 またニコっと笑って、宇宙は涼花の手を握って歩き始めた。

 悔しい…理不尽すぎる…。
 断るべきなのに、どうして断れないのだろう…。

 流されるままな感じで、涼花は宇宙の条件を受け入れてしまった。




 その後、救急車が来て重乃は運ばれて行った。
 息はあり重体状態で運ばれて行った重乃。

 宇宙は警察に事情を説明した。
 重乃が涼花を呼び出していた事と、何かしら写真を送りつけていた事。
 その事を知って重乃が何か涼花にけしかけそうで、危険を感じて探していたら階段へ入ってゆく重乃を見かけて嫌な感じだったため様子を見に行くと、既に重乃は倒れていて血まみれだった。
 涼花は重乃が階段から落ちてきた音がした時、階段を上って来ていて傍にいなかった事と防犯カメラをすぐに見てもらうように促した。


 宇宙の証言もあり、涼花に疑いがかかることはなかった。
 



 このような事情があり、なし崩しのように涼花は宇宙のセフレになる事になってしまった。

 
 宇宙はセフレになってくれるお礼に、月学50万支払うと言い出したが。
 それをやると援助交際と同じになる事からと涼花が断った。

 

 現在重乃は重体のまま様態は安定していない… …。
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