エチュード〜さよなら、青い鳥〜
「ありがとう、大輔。今の悩みはとりあえずこの間のコンクールの副賞かな」
「あぁ、この間のコンクールの副賞で留学できるんだよな。どこに行くんだ?」
「場所はいくつかある中から選べるの。夏にフランスかドイツの講習会に参加できるプログラムを選ぶつもり。二週間だから、あんまりのんびりは出来ないんだけど」
「ドイツは梅田がいるな。
そういやあいつ、初音に負けてめちゃくちゃ落ち込んで渡欧したよ。萌もあのコンクール以来あんまり姿を見かけないし」
「うん。私、避けられてるのか全然会ってない」
唯一ともいえる女友達。萌が仲良しを演じていただけだったかもしれないが、一緒に過ごした時間は楽しかったし、萌の弾くピアノの繊細な音も好きだ。
「萌はずっと向かうところ敵なし状態だったからちょっと天狗になってたな。いい刺激になったと思うよ。気にするな、初音」
励ましでポンと、大輔が初音の肩を叩いた、その時。
防音材で重く厚いドアが開いて杉田が慌てた様子で現れた。
「あぁ、この間のコンクールの副賞で留学できるんだよな。どこに行くんだ?」
「場所はいくつかある中から選べるの。夏にフランスかドイツの講習会に参加できるプログラムを選ぶつもり。二週間だから、あんまりのんびりは出来ないんだけど」
「ドイツは梅田がいるな。
そういやあいつ、初音に負けてめちゃくちゃ落ち込んで渡欧したよ。萌もあのコンクール以来あんまり姿を見かけないし」
「うん。私、避けられてるのか全然会ってない」
唯一ともいえる女友達。萌が仲良しを演じていただけだったかもしれないが、一緒に過ごした時間は楽しかったし、萌の弾くピアノの繊細な音も好きだ。
「萌はずっと向かうところ敵なし状態だったからちょっと天狗になってたな。いい刺激になったと思うよ。気にするな、初音」
励ましでポンと、大輔が初音の肩を叩いた、その時。
防音材で重く厚いドアが開いて杉田が慌てた様子で現れた。