【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書

side裕太



 ブー……ブー……。

 家で夕飯のコンビニ弁当を食べていた時、突然電話が鳴った。

 「……はい。もしもし」

 「もしもし。あたしです」

 「若葉さん……」

 電話をしてきたのは、若葉さんだった。

 「突然、電話してすみません。……今、少しだけ時間ありますか?」

 「……はい。大丈夫ですよ」
 
 「よかった。……聞きました。今回の事件の、捜査から外されたって……」

 「……はい」

 「すみません。あたしのせい、ですよね……」

 そう言った若葉さんの声は、少し霞んでいた。

 「違います。若葉さんのせいでは、ありませんから。……それより、事情聴取、大丈夫でしたか?」

 「はい。色々聞かれましたけど、覚えてることは全部話しました。……もちろん、緊張しましたし、凄く怖かったですけど」

 「そうですか。……捜査にご協力頂き、ありがとうございます」

 「……裕太さん。あたし、裕太さんに捜査してほしかったです」

 
< 142 / 257 >

この作品をシェア

pagetop