【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書

 「ありがとう。笹木さん、あれからひったくりとか大丈夫?」

 「だ、大丈夫です!……あの時の恩、絶対に忘れません」

 「そんなに気にすることはしてないよ。刑事として当然のことをしたまでだ」

 「はい。だけどその、恩返しがしたいので……またパンケーキ、食べに来てください」

 「え?」

 って、ええー!あたし今、なんて言った!?

 なんであんなこと言っちゃったんだろう……!!

 あ、刑事さん困惑してる……!!

 「あ、ご、ごめんなさい!なんでもないです!……お仕事、頑張ってください!」

 「え?あ、ありがとう」

 刑事さんは、困惑した顔でそのままコンビニを出ていった。

 「……あたし、何を言ってるんだ」

 なんであんなこと言っちゃったんだろう!?刑事さんかなり困ってたもん!
 
 「若葉さん、どうしました?」

 「え?いや、なんでないよ!」

 「早く戻りましょ?時間なくなりますよ?」

 「そ、そうだね」

 その日はもう、何も考えないことにした。


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