【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書


 「…………」

 俺は遠目から若葉さんを見つめることしか出来なかった……。そばで見ていた源さんも、俺の肩を叩いて慰めようとしてくれた。

 「……あの、俺たち警察の者です。詳しいお話、聞かせていただけますか?」

 「はい。こちらへどうぞ」

 源さんは話を聞くため、ナースステーションの方へと向かった。

 俺はしばらく立ち尽くしたまま、若葉さんのことを見つめることしか出来なかった。

 若葉さん……。なんでこんなことに……。

 それから1週間経っても、若葉さんは目を覚ますことはなかった。もう1週間か……。

 「……川畑、大丈夫か?」

 「……はい」

 源さんが心配そうに俺を見つめていた。若葉さんのことが心配で、何も手につかない。

 こんなこと初めてで、どうしたらいいのか分からない。若葉さんのために、してあげられることもなくて……。

 俺って刑事やってるのに、若葉さんのことをかんがえても、何も役に立ってない。

 
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