【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書
「はい。今日は唐揚げ弁当だよ」
「ありがとう。助かるよ」
「うん。気を付けてね」
「じゃあ、行ってきます」
「行ってらっしゃい」
若葉さんは結婚してから体に気を使ってくれるようになって、俺のためにお弁当を毎日作ってくれるようになった。
そして必ず水筒を持たせてくれる。クリームパンとコーヒー牛乳だけじゃ栄養偏るからと。なんていい妻なんだろうか。
体のことを考えてご飯を作ってくれるから、ちゃんと健康でいられるし。体力もつくから、刑事としてはありがたい。
そして今日は久しぶりに源さんと事件の張り込み捜査をするため、そういう時にお弁当があるのもまたありがたい。コンビニに行かなくて済むから、ずっと見張ってられる。ありがとう、若葉さん。
「川畑、どうだ?」
「いえ、まだ全然です」
「……って、何で弁当食ってんだよ」
「いや、お腹空いちゃって……。すみません」
「いいよいいよ。食え食え。この後から大変になるからな」
「はい」