【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書
【なぜか気になる存在】

side若葉



 あの日、刑事さんとまたふたりでお茶をしようと約束した。

 その日はなんだか夢みたいな出来事にしか思えなくて、なんだかとても時間が経つのが早い気がした。

 「昨夜午後2時頃、路上で男性が血を流して倒れていると通報がありました。警察によりますと、男性は腹部をナイフで刺されており、病院に緊急搬送されました。男性は意識不明の重体でしたが、間もなく死亡が確認されたとのことです」

 今日は仕事が、休みでいつもよりもゆっくりめに起きた。

 少し遅めの朝ごはんを食べながら、テレビを見ていた。

 そのたびに、今日もどこかで事件が起きている。

 そのニュースを見るたびに思うのは、こういう事件が起きるたびに、刑事さんの顔ばかり思い出してしまうことだった。

 イヤなニュースばかりの世の中だけど、なぜか思い出してしまう、刑事さんの顔。

 警察官は大変な仕事だな。日々毎日、どこかで事件が起きては、捜査に乗り出す。


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