【完結】モンスター撲滅委員会
「もちろんよ。こうやってノンキに話している間にも。SOSは出されているわ」
だったら一秒でもはやく助けないと。
でも、どうやって?
「家庭の問題に。他人である、あたしたちは――なかなか介入できないのよ」
「……相談する専門のところ、ありますよね」
「児童相談所――いかにも子供を助けてくれそうなネーミングしてるけど、できることは、僅か。時間も人手も、それから知識も圧倒的に足りていないのが現状ね。これは皮肉なんかじゃなくて。一生懸命働いている人はいても、問題を抱えた家庭が増えすぎているせいなのもある」
アンナさんは、続けた。
「虐待は、児童だけでなく保護者のケアも同時に進めないと解決しない」
「お父さんやお母さんも子供と一緒に助けなきゃって、ことでしょうか」
罰を受けさせるんじゃなくて……
親御さんも、救う?
「虐待するに至るまでの経緯。原因。そういうものをたどって、解決へ導く。それが理想論。ひとつひとつの家庭に、丁寧にケアにあたれる社会。果たして存在すんのかなあ」
カイくんが、軽い口調で言い放つ。
「まあ、ムリだね。親の方は諦めよう」