君を愛する資格。



浜辺で誓い合った翌日、俺はいつものように
AM 8:00 春の家のチャイムを鳴らした



いつもなら支度を終えた春が出てくるか、春の母親が
春はまだ準備中よ と優しく家の中で待たせてくれるか

どちらかなのだが、その日は珍しく誰も出てこなかった



別にこんなこと初めてじゃないのに、その日俺は
何ともいえない不安というか焦燥感というか、

そんな感情が出てきたのを今でも覚えている




何度チャイムを鳴らしても 「はる!はるっ!」と
叫んでも
その日、いや、その日からずっと



春が出てくることは無かった

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