癒しの君と炎の王~炎の王は癒しの娘を溺愛中~
森の中

「ソフィア!」

森の中を走っていると、ニックに呼び止められた。ニックは少し怒り気味に、

「ソフィア、探したんだぞ!」

「ごめんなさい。」

私は肩をすくめながら謝った。

「で、そんなに息を切らして何を急いでるんだ?」

「ううん、何でもないの。」

勝手に癒しの力を使った事がバレたらニックにも怒られる。私は咄嗟に誤魔化した。

「とにかく、帰ろう。送るよ。」

「うん。」

二人で歩き出すと、突然ニックの左手の人差し指と中指がピクッと反応した。ニックは静かに低い声で、


「ソフィア、お前は先に帰ってベンじいさんとドラゴン渓谷へ行け。俺も後から追いかける。」

「ニック?どうしたの?」

「いいから早く行け!!」

「分かった。」

私はニックに言われた通り、先に走って家に向かった。
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