癒しの君と炎の王~炎の王は癒しの娘を溺愛中~
翌日の朝も、また同じ時間にロエルがソフィアの部屋を訪れた。

「ソフィア、散歩だ。」

「えっ?今日もロエルとですか?」

「何か不満でも?」

「いえ、とんでもないです。」

本当にいいのだろうか?と思いながら、アンをの方を見ると、アンはいつの間にか姿を消していた。

ロエルはソフィアに、

「今日はどこを見たい?城内ならどこでもいいぞ。図書館や大広間…。」

と、言いかけたが、すかさずソフィアが、

「昨日の庭園がいいです!また花を見たいです!」

と、元気よく答えると、

「かしこまりました。」

と、言って、ソフィアの横に立ち肘を突き出した。
二人で目を見合わせ、クスッと笑うとソフィアはそっとロエルの肘に腕をかけた。

庭園に行くと、昨日まで花のアーチの道は石畳だったのに、綺麗に平らにされていた。

「あの、道が…。」

ソフィアがロエルに尋ねると、

「昨日、ソフィアが躓いて危なかったから、直させたんだ。」

「えーっ?!」

と、ソフィアはびっくりして、素っ頓狂な声を出した。

「なぜ驚く?ソフィアが怪我をしたら大変だ。直させるのは当然だろう。」

「私なんかの為にそこまでする必要は…。」

すると、ロエルはソフィアの頭の傷の近くの髪に手を触れながら、

「ソフィア、俺はソフィアを守る。もう、あんな思いはしたくない。」

と、深い青い色の瞳で真っ直ぐにソフィアを見つめながら言った。

ソフィアは吸い込まれそうな瞳に見つめられ、高鳴る鼓動に、どうしていいか分からず、虚勢を張った。

「それにしても、道を直すなんてやり過ぎです!」


次の日も、また次の日も、毎朝ロエルがソフィアの散歩に付き合ってくれた。
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