癒しの君と炎の王~炎の王は癒しの娘を溺愛中~
ファイアウォール城に戻ってきたニックとソフィア。


アンはソフィアを見るなり駆け寄り抱きしめた。

「良かった…ご無事で…。」

「ごめんなさい、アン…。」

メイド長が、ソフィアの土で汚れた服を見ると、

「はいはい、アン、ソフィア様のお召し替えと温かい飲み物を。」

「はい、ただいま。」

目を潤ませながら、アンは用意を始めた。
ソフィアは、メイド長に、

「あの、メイド長、今日のことはロエル様には内緒にしていただけないでしょうか。」

と、頼んだ。メイド長は困った顔で、

「もう手遅れかと。半刻程前にお戻りになられたロエル様に、アルバートが報告しているはずですから。」

「ええ?!早くないですか?」

「ロエル様不在の時に起きた事は逐一報告することになっておりますし。今頃無事帰ってきた事も報告されていると思いますよ。」

「そうなのね…。」

ソフィアは少し気が重くなった。勝手な事をして、皆に心配をかけてしまったので、きっとロエル様に怒られる。

すると、城内から、何かが割れるような音と悲鳴や叫び声がした。

「うわぁっ!」

「キャー!!」

ガチャン、パリーン
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