癒しの君と炎の王~炎の王は癒しの娘を溺愛中~
時は戻り、その少し前。

対岸からロエルの様子をうかがう集団。林に隠れながら双眼鏡を覗き込んでいるのは風の国の王子、バスク。

矢が刺さっている肩を押さえ、フラフラとよろけながら歩くロエルの姿を見てニヤリとするバスク。

「いいぞ!でかした!毒が回ってきている!」

「致死量をたっぷりと塗ってあるので、力尽きるのは時間の問題かと。」

「いや、ロエルの死をこの目で確認しておきたい。このまま待機だ。」

「ん?女?」

フードを外した女を見てバスク王子が目を輝かせる。

「なんて俺はツイてるんだ!!お前達、あの女をよおく見ておけっ!!」
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