癒しの君と炎の王~炎の王は癒しの娘を溺愛中~
「魔女に作らせた毒ですよ。あの女も魔女だとしてもそう簡単には…」

そう言いかけて兵士達は息を飲んだ。

女性が光の玉を巧みに操り、癒しの力でロエル王の傷を治した。
初めての光景に、兵士達は度肝を抜かれた。

「癒しは絶滅したんじゃなかったのか?」

「癒しの生き残りがいたんだ!」


ソフィアの癒しの力を目の当たりにしたバスク王子は、大声で笑い出した。

「ふははははっ!!」

「殿下??」

兵士達が、高笑いしたバスクを不思議そうに見守る。するとバスクは、兵士達に、

「見たか!お前達!!あの女を城へ連れて来い!いいか、傷1つ、つけるんじゃないぞ!」

そう言い放つとマントを翻し、馬に跨がり、直属の護衛達とその場を去って行った。

残った兵士達を近衛隊長が仕切る。

「A班はこのまま女を追いかけろ。B班は女の家を探し、人質に取れそうな者がいれば利用しろ。いいか!必ず無傷で拘束するぞ!」

「はっ!」

と、大勢の兵士の声が揃うとともに、兵士達が各々散らばって行った。
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