半妖の狐耳付きあやかし令嬢の婚約事情 ~いずれ王子(最強魔法使い)に婚約破棄をつきつけます!~
狐のフィンが、近くに座って見守っている。
リリアが名乗った後、コンラッドは追って何も言ってこなかった。でも、それは気遣っているのであって、本当は説明を求められているのだろうというのを、リリアは彼の視線に感じた。
「あの、実は――」
騒がせた反省を抱いていたので、俯くと、ぼそぼそと事実を打ち明けた。
化け狸との経緯では、サイラスも最後は関わったと知って、少し目を丸くされた。しかし昨日の一件については、なんとなく察していたようだ。
リリが密かに楽しんでいる読書趣味について、コンラッドは驚きを見せなかった。恥ずかしいのなら自分の胸に留めておこう、とまで約束してくれた。
「バカ王子とは大違いだわ……」
つい、リリアは優しさに感動して言った。
「あの、殿下も笑ったりしないと思うのですが……嗜みとしては、一般的かと」
「ううん、絶対にバカにして笑うに違いないわっ」
女の子らしいところを可愛い、なんて思われることも想定せず、リリアはそう言ってのけた。フィンが欠伸を一つもらしたところで、ふと思い出す。
「そういえば、騎士様は『アグスティーナ』というお名前の令嬢をご存知ですか?」
あの令嬢達が、はじめ口にしていた名前だ。それでいて去り際、あのリーダーらしい美少女が、その本人であるらしいと気付いた。
リリアが名乗った後、コンラッドは追って何も言ってこなかった。でも、それは気遣っているのであって、本当は説明を求められているのだろうというのを、リリアは彼の視線に感じた。
「あの、実は――」
騒がせた反省を抱いていたので、俯くと、ぼそぼそと事実を打ち明けた。
化け狸との経緯では、サイラスも最後は関わったと知って、少し目を丸くされた。しかし昨日の一件については、なんとなく察していたようだ。
リリが密かに楽しんでいる読書趣味について、コンラッドは驚きを見せなかった。恥ずかしいのなら自分の胸に留めておこう、とまで約束してくれた。
「バカ王子とは大違いだわ……」
つい、リリアは優しさに感動して言った。
「あの、殿下も笑ったりしないと思うのですが……嗜みとしては、一般的かと」
「ううん、絶対にバカにして笑うに違いないわっ」
女の子らしいところを可愛い、なんて思われることも想定せず、リリアはそう言ってのけた。フィンが欠伸を一つもらしたところで、ふと思い出す。
「そういえば、騎士様は『アグスティーナ』というお名前の令嬢をご存知ですか?」
あの令嬢達が、はじめ口にしていた名前だ。それでいて去り際、あのリーダーらしい美少女が、その本人であるらしいと気付いた。