アメリカで誘拐された時の脱出方法！

あたしはフウッと息を吐き、ジュースで膨れてしまったお腹を優しくさすった。



夕方の四時頃、アルフレッドが帰って来た。その顔には狂気的な笑みがある。

「ただいま。殺される覚悟、できてる？」

アルフレッドが訊ね、あたしは「そのことなんだけど……」と言いながら立ち上がった。

「あたし、死ぬならあんな地下室じゃなくて外で死にたいの。あたしってアウトドア派だし。殺されたら地下室でずっと過ごすんでしょ？その前に綺麗な星空を見たいの。そこで死にたい」

「星空……」

「あたしがジェシカたちと行く予定だったキャンプ場に連れて行ってほしいな。そこ、綺麗な星が見えるし人気も全くない。殺すのにぴったりだと思うんだけど、どう？」

あたしは緊張しながら訊ねる。これでダメだと言われたら脱出できない。冷や汗が頬を伝う。しかし、アルフレッドは「いいよ。願いを叶えてあげるって約束だからね」と言ってくれた。あたしは心の中でガッツポーズをする。