アメリカで誘拐された時の脱出方法!
「ありがとう」

あたしはお礼を言い、またソファに腰掛ける。その隣にアルフレッドも座り、「これ、朝頼んだ君の最後の晩餐だよ」と言いながらお寿司を渡してくれた。

「おいしそう!ありがとう」

もぐもぐとお寿司を食べながら思う。これを最後の晩餐なんかにしないって。ちゃんと生きて帰ってやるんだって。

あたしが食べ終わると、アルフレッドは「じゃあ行こうか」と立ち上がる。あたしはチャンスを作るために緊張しながら口を開いた。

「アルフレッド、ここからキャンプ場まではかなり距離があるんだ。喉が乾くと思うから、飲み物を持って行った方がいいと思う。でも、あたしが昼間に喉が渇いてジュースを全部飲んじゃったから、途中で買った方がいいと思うよ」

「えっ?」

アルフレッドはあんな量が置かれていたのに?と疑うような目をしていたが、冷蔵庫の中を確認して「マジか」と呟く。

「緊張して喉が渇いてしまったの。あんなにたくさんジュースがあっても足りなかった」
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