アメリカで誘拐された時の脱出方法!
ねえ、お願いとあたしは懇願する。すると「ちょっと面白そう」と言いアルフレッドはあたしを台に縛り付けていたベルトを外してくれた。でも最初に縛られた手はそのままだけど。

「君の願いを叶えてあげる。でも最終的には俺のコレクションになってもらうから」

「……わかった」

絶対その二十四時間で脱出してやる!あたしはそう決意した。



アルフレッドはこの家で一人で暮らしているらしい。両親は会社を経営していて別の州に住んでいると彼が勝手に喋っていた。

「ここが俺の部屋」

二階にある奥の部屋の扉をアルフレッドは開ける。一人暮らしの男の部屋にしては綺麗に整頓されていた。本棚には解剖の本がぎっしり置いてあるけど……。

「逃げられると困るから」

アルフレッドはそう言い、あたしの足をベッドの足に固定されている鎖で縛る。いや、何でこんなものを持っているのか聞きたい。

「時間をくれてありがとう」

とりあえず猶予をくれたことは嬉しい。あたしがお礼を言うと、「二十四時間の我慢だから」とアルフレッドは笑う。
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