南の島のクリスマス(十年目のラブレター)
あなたの翳に想いを馳せるだけの午後
結局、寝ついたのは朝の5時過ぎ。
そろそろ空も白み始める頃。
いつの間にか眠っていた。
目が覚めたのはお昼少し前。
まだ夕べのワインが残ってて頭が痛い。
目覚めの濃いコーヒーを淹れると
その薫りがまたわたしを
どこか別の世界に持ち去ろうとする。
するとまた鳴り出す電話のベル。
ーーまた雫?
スマホを見ると電話の主は『薫』。