覚醒者3号-最終調査報告-
隠し通路の向こう側を、警戒しながら確認する。

どうやら下水道からは外れたルートのようだ。

下水も流れていないし、悪臭もしない。

それどころか、明らかに人間が通行する事を前提として作られたような節がある。

歩きやすく舗装された足元、階段にはご丁寧に手摺りまで付いている。

…人の気配はない。

「いってみるか」

俺はその通路へと足を踏み入れる。

「……」

ななみがそれに続く。

「やれやれ…やっとゴキブリとはおさらばね…」

そんなボヤキを残して、黛さんがシンガリを務めた。











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