【完】イミテーション・シンデレラ

「岬はこれからどうするの?」

「どうするって何が?」

「芸能活動。」

昴の言葉にどきりとした。
アイドルは基本的に恋愛禁止。 それでも10代の頃から内緒で恋愛はしてきた。

そして、卒業すれば堂々と恋愛は解禁される。 今にして思えば、アイドル時代は本気の恋愛はした事がなかった気がする。

真央の事は大好きだったけれど、10代の子供の恋愛ごっこだった気がする。 だから青春のほぼ全てをアイドルとして仕事に費やしてきた。

これから先の芸能人生。 それを決めかねている。

「実はさ…昴にしかまだ言ってないんだけど…」

「ん?」

「私、これから芸能活動を続けていくのは難しいと思っている…。」

「どうして?!」

いつもは落ち着いていて余裕の昴が、テーブルから身を乗り出して驚きの声を上げた。
こっちのがびっくりした。

そんな驚く事か?

「そんなの勿体ないよ。岬すっごい人気あるし、歌だって上手だし、演技の仕事だってしてきただろう?
何かやりたい事ないの?」

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