【完】イミテーション・シンデレラ
本日ウェディングショー。いの一番に類くんは楽屋に謝罪をしに来てくれた。 彼自身は全然悪くないのに。寧ろ彼の方が迷惑しているだろう。現役アイドルなのだから。
大体飲んで記憶を失くす私が悪いのよ…。今回で2回目だ。 もう絶対記憶を失くすまで飲んだりしない。
「それにしても…岬ちゃんってお酒を飲むと本音が出る人?」
「へ?」
類くんにそう訊ねられて、背中に嫌な汗が伝う。
まさか私…酔っぱらって何かまずい事でも言ってしまったのだろうか。 朝起きて有菜に訊ねたけれど、有菜自身も余り記憶にないと言っていた。
途中からぷつりと記憶は途切れていた。その間の自分の行動を想像しただけでも恐ろしい…。
「私、何か言ってた?」
「うーん…」
類くんはちょっぴり意地悪な顔をしながら上を向いて、笑った。
「ひみつにする」
「秘密?!ねぇ、一体私は何を言っていたの?!
恥ずかしい事でも言ってた?!それとも誰かの悪口でも言ってた?!
私こう見えても性格は余り良くない方だから心配なんだけど」