【完】イミテーション・シンデレラ

笹田さんは私を一切責めるような真似をしなかった。 今はその優しさが心苦しい。

真央や静綺からも連絡が着ていた。ふたりは信じちゃいなかったが。 昴からはというと、連絡さえ一切ない。 いつもならば、心配をしてくれて1番に連絡をくれるのに

それが更に私を落ち込ませた。


こんな状況の中でも、仕事はこなしていかなくてはいけない。

そしてやって来てしまうのだ、地獄のようなウェディングショーが。 お客さんも沢山入る広い会場で、類くんのファンで私のアンチも乗り込んでくるだろう。

彼と手を繋いで呑気にランウェイを歩く度胸はない。 けれどこれは仕事で、責任を持たないといけない。 分かっていても、人前に出るのが恐ろしかった。


―――――

「ごめん!岬ちゃん、あんな記事が出ちゃうなんて…」

「類くんのせいじゃないよ…。 あんな嘘ばかりの記事…」

「でも…本当にごめん。 事務所にもこっ酷く叱られて…。 あー、危機管理能力なかったなあって思ってる。」

「類くんは私の介抱をしてくれただけじゃない。
気にしないで、今日は頑張りましょう」

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