【完】イミテーション・シンデレラ
「改めて、岬さん卒業おめでとうございます! これ私と真央からです」
「えぇー?いいのに…こんな事…」
「気に入ってくれると嬉しいんですけど、卒業コンサートすっごく感動しました。めっちゃ可愛くて、涙が出ちゃいました。
アイドルのコンサートなんて初めて行ったけど、ほんっとうにすごい!」
「えへへ、そんな事ないけどぉ。まーあ、私ってすごいからねー!
わぁ、可愛い!嬉しい!ありがとう、静綺、真央も。」
中からは、アンティーク調の白いアクセサリーケースが入っていた。
硝子の中にピンクや白のブリザーブドフラワーが埋め込まれている。
アイドル時代のメンバーカラーはずっと赤だった。 でも私はピンクや白と言った女の子らしい色が1番好きだった。
ふたりともそれを知っていて、こんな素敵なプレゼントを用意してくれた。 それは素直に嬉しかった。
「可愛らしい岬さんによく似合うかなーって」
えへへ、と笑う静綺の言葉にはいつも嘘がない。 そこがこの子の好きな所のひとつでもある。
どうしてそんなに純粋でいられるのか。 私とは大違いで、真央もそんな静綺が好きになったに違いない。