ドラム女と男達
あの日の昼休みのこと。
私が 麻耶と教室で喋っていると
突然 リョウが一人で私達の所にきて
「なあ、俺とバンド組まね?」
そう声をかけてきたんだ。
そうして無理やりメンバーの一員に・・・・。
私は、中3になるまで 吹奏楽をしていて
打楽器担当だった。
ドラムなんかも もちろんした。
そのことを知ってか知らずか、
その日にリョウは 私を勝手にドラム担当に任命した。
3年になると 受験が控えているのに
バンドというただの暇つぶしが
通用するかなあ。
私は、幸先のいい
春が おくれない気がした。