キミに好きと伝えたい。
ショートストーリー『友達以上恋人未満』



キミの片想いが
叶わなかった日…



キミが今にも泣きそうで
小さな後ろ姿が
今にも消えそうに思えた。



心配のあまりに
僕は心配しながらも
いつものように
キミに声をかけた


大丈夫?


「…だ、大丈夫大丈夫っ」



って
キミは笑いながら言った



ほんとに…?




笑いながら
言ってたけど…


きっと
それはいつもの強がりでしょ?



何となく
そんなふうに
キミから伝わってきた





強がることないのに…。





キミは
いつも強がって笑ってる



ほんとは

つらいとか
苦しいとか
かなしいとか


思ってるのに。

ねぇ、
もう強がったりしないでよ?


僕がキミの感情を
受け止めてあげる。


だから…
無理に笑顔にならないで?


ほんとは
泣きたいくらい
つらかったんでしょ?
苦しかったんでしょ?
かなしかったんでしょ?


泣きたい時は
いっぱい泣いていいから。

つらかった時は
そう言っていいんだから。

苦しかった時は
そう言っていいんだから。

かなしかった時は
甘えていいんだから。

いつもいつも
がまんしないでいいんだよ?





キミがあまりにも
消えてなくなりそうに思えて

僕はキミにそう言った。





すると
キミは初めて
感情をさらけ出した。




泣き崩れそうになるキミ。


そんなキミの身体を
僕は急いで支えた…。





「ちゃんと感情が表に出せたね。偉いよ?」




キミは大きく頷き
僕の胸の中で泣き続けた





また泣きたいときは
胸をかしてあげる。




キミと僕の距離は
友達以上恋人未満。



それでも…


僕は構わない。

< 3 / 10 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop