東京ヴァルハラ異聞録
「自己紹介は後にしようか。雪子ちゃん、『後何分』かな?」


「ちょっと待って。後……10秒。よかった、もう終わるわー」


一体何の話をしているんだ?


いや、今はそれよりもこいつをどうにかしないと!


日本刀を鞘に納め、ルークの攻撃に備えて構えたその時だった。


ルークが……ゆっくりと丸まり、大きな岩の塊のようになったのだ。


「ふぅ……皆お疲れさん。今回も何とか被害は最小限に食い止められた……と、信じたいよね」


「あー、今回も何とか生きてたよぉ。黒井のやつ、とんでもないものを落としてくれたもんだね!ホントにもう!」


ルークが丸まると同時に、その場にいた皆、武器を下ろして地面に座り込んだ。


もしかして……倒したのか?


いや、致命的なダメージは与えていないはずだ。


それに、こうなる事がわかっていたような気さえする。


「あ、あの……こいつ、どうなったんですか?死んだわけじゃ……ないですよね?」


「そうだったらどれだけ楽かって話だよ。ただの休眠さ。また3時間後に元気になって、1時間、動き回るってわけだ」


そうだったのか。


だから、残り時間を聞いていたんだな。
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