東京ルミナスピラー
一方通行というのは実に怖いもので、俺の言葉で皆がどんな反応をしているのかがわからない。


まあ、俺の想いを言っただけだから、誰に賛同して貰えなくても構わないんだけど。


「ま、お前にしちゃ良かったんじゃねぇの? 少なくとも俺は、心に来るものがあったぜ」


宗司が親指でトントンと自分の胸を突く。


皆の胸に響かなくてもいい。


共にこの街に入って、共に戦って、一時道を違えたこの親友に届きさえすれば。


俺は最後まで戦える。


ビルの間を抜け、バベルの塔に向かっている途中、宗司が何かに気付いたのか、俺に合図を送るように前方を指さした。


「おい、あれってお前のスピーチに感動した人じゃねぇか?」


宗司が指さした方を見ると、ビルの屋上や窓からこちらに向かって手を振っている人達の姿が。


それも、一人や二人じゃない。


この街の最大の戦いに参加せんと、勇気を振り絞って立ち上がった人達が、俺達を見送ろうと姿を見せてくれたのだ。


「頼むぞ北条! 神凪! こいつらは俺達に任せろ!」


「お前達が向かう未来に、俺達も乗るぞ! 頑張れよ!」


声が聞こえる。


この街を震わせるほどの歓声があちらこちらから上がり、バベルの塔に向かう俺達を送り出してくれる。
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