東京ルミナスピラー
外からもその頂上が見えなかったけど、中からだとさらにわからない。


どこまでも永遠に続くような螺旋階段があって、人の壁に囲まれている……という印象しかない。


そして、確かに感じる異様な気配。


「とにかく登りましょう。そして気を付けてください。聞いた話によると、『バベル』でも『ヴァルハラ』でも、ここにはビショップがいたらしいですからね。その体液は塔の外壁以外の全てを溶かしてしまうと言われています。以前はその体液を月影さんの技で防いでいたようですが……今回、月影さんはいませんので気を付けましょう」


随分あっさりと言ってくれるな。


確かにこのメンバーだと、そういうのを防ぐスキルを持っていそうな人はいないか。


百歩譲ってミモザがそんな雰囲気はあるけど、飄々としすぎていてよくわからないな。


「そうですね。何があっても引き返す事なんて出来ないんだ。俺達は……この塔の頂上に行くために、今まで戦って来たんですから」


「よっしゃ。んじゃあ行くか。外で戦ってるやつらが持ちこたえてるうちによ!」


静かな、俺達の声と足音しか聞こえない、本当に静かな塔の中を、俺達は登り始めた。


この時俺はまだ、気付いていなかった。


美空ちゃんによって繋がっている人達の声も、大和さんからの通信も聞こえないことに。
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