東京ルミナスピラー
『蘭子の友達。ずっとずっと、蘭子を大事にしてくれた大好きな友達』


俺に手を伸ばし、ニコッと微笑んだ。


「これは……どういうことだ。私は一体何を見ているんだ」


舞桜が混乱した様子で呟くが、俺にだってハッキリとこうだと理解したわけじゃない。


ただ、なんとなく、俺達の想いがバベルの塔という特殊な場所で、蘭子の思念を蘇らせたのだろうと思っているだけだ。


『あれは蘭子。蘭子から産まれた、蘭子とパパが混ざった物。だから、葵達が探している物もわかるよ。蘭子はそこにいるから、そこを壊して』


「……いや、待てよ。つまりそれは……蘭子を斬れってことか? お前を助けられなかったのに、今度はお前を殺せって言うのか!?」


俺にとって蘭子は、救えなかった命のひとつだ。


それなのに、さらに殺せと言うのか。


『違うよ葵。蘭子を……助けて。パパから解き放って。お願い』


そう言った蘭子に、横からビショップの拳が飛んで来た。


当然すり抜けてダメージなどないのだが……蘭子はそう言うと消え、ビショップの腕の中を淡い光が移動し始めたのだ。


「やっと……消えたか。次はお前らだ。安心しろ、あの世ですぐに蘭子と再会させてやる!」


俺達には見える淡い光が、どうやらビショップには見えていないみたいだ。
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