東京ルミナスピラー
〜バベルの塔〜


夕蘭は考えていた。


この戦局で、自分に何が出来るのかを。


伊良との特訓を経て、伊良を師匠と仰ぎ、心の在り方を変えた夕蘭に、伊良と同じく重力を操るスキルが発動したのは必然だった。


昴を愛し、その名前を追った舞桜が雷を纏うスキルを身に付けたように、心の在り方というのは成長に大きな変化をもたらす。


「だけどどうしよう……私の攻撃速度じゃ、回避されるのがオチだよ」


戦斧を構えながらも、ビショップを見上げて失敗を恐れて踏み込めずにいた。


「何をしようとしているかわかんないけど、攻撃が当たれば良いのかい? 腕だったら……確実に攻撃をしてくるとわかっていたら、攻撃を当てられるんじゃないのかな?」


そんな夕蘭に声を掛けたのは……ミモザだった。


あっさりと吹っ飛ばされたミモザが、平然と立ち上がって夕蘭に問い掛けたのだ。


「えっ!? 生きてる!? あ、いや……う、うん。私の攻撃さえ当てられれば、きっと核を破壊するチャンスを作れるはずなんだけど……」


「だったら僕に任せてよ。やっと巡って来たんだな。僕が役に立てる舞台がさ」


そう言い、ポンと夕蘭の肩を叩いてミモザは階段を登って行った。
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