東京ルミナスピラー
そして、それだけでは終わらなかった。


俺の攻撃を弾いた日本刀をクルリと回し、今度は俺の脚を斬り付けようと、足元に父さんの日本刀が迫ったのだ。


「これで終わりだ葵っ!」


さらに、母さんのトンファーが眼前に迫る。


下には父さんの日本刀……回避するならここしかないっ!


父さんの記憶の中にあった殺気分身。


ほんの一瞬、強く殺気を放つことで、魂の存在である俺達はそれを実体と錯覚してしまう現象だ。


ビショップとの戦いで現れた蘭子も、もしかするとこれと似た現象だったのかもしれないな。


父さんと母さんの攻撃が俺に直撃する。


いや、正しくは、俺の分身に……だが。


「何っ!? このタイミングで!?」


父さんは驚いたようだけど、母さんはそれ以上のようだ。


俺が回避した目的は、攻撃を避けることもあったが、母さんに抱きつくことだった。


密着してしまえば腕を振ることで攻撃をするトンファーは当てることが難しいから。


「くっ! 大きくなっても母親が恋しいか!?」


「残念だけどそうじゃない!」


後方に倒れそうになる母さんの身体を踏み付け、俺は上方へと飛び上がった。


日本刀からトンファーに持ち替えて、僅かな溜めを行い、空中を蹴って母さんに迫った。
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