東京ルミナスピラー
母さんのことはともかく、バベルの塔のことはもっと早く尋ねても良かった。


だけど、それをしなかったのはきっと怖かったからだ。


夢の中で母さんと吹雪さんが言っていたように、本当に願いが叶うのか。


それとも、現実世界に現れたこの塔にはそんな力などないのか。


それを知るのが怖かったんだ。


「OK。じゃあそろそろ行こうかね? 準備はいいかい?」


「吹雪さんこそ大丈夫かよ。言っとくけど、遅れても待ってやらないぜ?」


ニヤニヤして宗司がそう言ったが、吹雪さんは苦笑いを返した。


「まったく。お荷物扱いしてさ。まあ見てなよ。雨村吹雪さんの凄さを見せてあげるからさ」


「おお、燃える闘志。蘭子も見たい」


輪っか状の武器、チャクラムを取り出して、それを指でクルクルと回して見せた。


「行くぞ! ここから南下して、南軍の光の壁にぶつかったら壁沿いに西に進む! 大和さんと合流して状況を聞くんだ!」


俺のその声が合図となり、一斉にビルから飛び降りた。


高所から飛び降りるのが苦手な蘭子を抱えてだけど、宗司と吹雪さんはさすがと言ったところか。


なんの躊躇もなく、舞うように飛び降りる。
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