東京ルミナスピラー
「グルルルルァァァッ! ガアアアッ!」
俺達を威嚇するように吠えて、今まで食べていた人間の脚をこちらに向かって放り投げた化け物。
それを左右に分かれるように回避した俺と結城さんだったが……化け物はリング状の武器を取り出して、力任せに俺に向かって投げ付けたのだ。
「!?」
その恐ろしいまでの力と速度。
回転ノコギリの刃が飛んでくるような恐怖が頬を撫でて、慌ててそれをトンファーで受け止めた。
ギャリギャリと、削るような音を立てて高速回転をするけれど、破壊されないトンファーは無傷。
次第にその回転を弱めて、リング状の武器がゆっくりと地面に落下を始めた……が、それを見て俺は胸がザワつくのを感じた。
「葵! 大丈夫か!? くっ! 武器が破壊されていても、化け物相手に俺は負けない!」
折れた日本刀を手に、化け物に斬り掛かる結城さん。
リング状の武器が化け物の手に戻り、結城さんに応戦するようにそれを振るう。
いや、待て待て。
あの武器……信じたくはないけど、あの髪の長さ……これだけでは確信が持てないけれど、もしかしてこいつは。
「そ、そんな馬鹿な。もしかして灯なのか」